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昔の文学には、興味深いのがたくさんありますね。学校でいろいろ習ったときは、特にあまり感じなかったのですが、 ある程度大人になってから、それらのものに接すると風情が感じられます。最近のものもご紹介しています。 では、よろしく御願い致します。
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2007/09/13 日記<十二国記>
十二国記
『十二国記』(じゅうにこくき)は、小野不由美の一連の小説作品群の呼称である。古代中国思想を基盤にした異世界ファンタジー作品。2007年時点で未完。文庫本の売り上げはシリーズ累計700万部に迫るほどである。また、2002年に日本放送協会|NHKでテレビアニメ化されている。作品中の君主の呼称に由来して、作者を「小野主上(しゅじょう)」と呼ぶ熱心なファンもいる。2001年以降シリーズ新作は久しく発表されていない。TOKYOPOPから英語版が発売される際のインタビュー記事(2007年3月)では、今後も十二国記を書き続ける意思のあることを表明している。世界観
十二国記の舞台となるのは、山海経に登場するような神仙や妖魔の存在する世界である。その名のとおり、12の国が存在する。文化、政治形態は古代中国(特に周|周王朝)に類似しており、絶対的な王制である。しかし世襲制ではなく、12の国はそれぞれ神獣麒麟(きりん)が天意に従って選んだ王により統治されている。王は諸侯を封じ、政治をさせる。王や一部の高位の官は神仙として不老長寿(だが必ずしも不死ではなく、胴や首を冬器により断たれれば死んでしまう)の身体を得て、天意に従う形で国を治めることを求められている。麒麟が失道にかかりそのまま死・禅譲するか、誰かに討たれない限り王は死なない。王とそれを選ぶ麒麟、そして天意とは何なのかという問いが、作品全体の主題となっている。さらに、サイドストーリーとして最初に執筆された『魔性の子』では、この異世界が我々の暮らす現実世界に干渉したときの恐怖がホラー小説として描かれており、甘い異世界幻想に収まらない世界観を提示している。登場人物
十二国記の登場人物を参照。 主人公
シリーズ共通の主人公は存在しないが、各作品の登場人物は時代を超えて関係し合っており、ある作品の主人公が他の作品に脇役で登場することもしばしばある。以下に作品別主人公を示す。* 『魔性の子』 : 泰麒 蒿里 ・・・ 尚隆が(名前だけ)登場
あらすじ
外伝作品である『魔性の子』については、魔性の子を参照。
月の影 影の海
日本で生まれ育った普通の女子高生・中嶋陽子の前に、突如「ケイキ」と名乗る異装の男が現れる。ケイキは陽子を主と呼んで跪き、一方的に謎の盟約を迫る。が、突然の出来事に戸惑う陽子を異形の獣が襲撃、それを辛くも退けたケイキは、強引に陽子を地図にない世界へと連れ去った。しかし異形の獣の襲撃はその後も続き、陽子はケイキとはぐれ巧国にたどり着く。全く事情が判らないまま縋る気持ちで現地の人間に助けを求めるも、“海客”として酷い仕打ちを受けたり、利用されそうになったり、陽子は徐々に人間不信に陥る。人目を避けつつ、なおも襲撃と続ける異形の獣(妖魔)と戦い続ける陽子は満身創痍となり、行き倒れたところを楽俊に救われる。楽俊は陽子を介抱し、さらには海客に対する保護体制が整っている雁国への道案内を買ってでる。道中妖魔と遭遇しそれを退ける陽子であったが、衛士(警備兵)に見つかるという恐怖から、倒れている楽俊を見捨ててしまう。後にそれを後悔する陽子であったが、同時に「口封じに楽俊を殺す」という選択肢を選ばなかった自分に安堵する。楽俊は生きているらしいということを知るも再会はかなわず、陽子は1人雁国を目指す旅を続けるのであった。雁国へたどり着いた陽子を待っていたのは、楽俊であった。楽俊は先に雁国に渡り、港で働きながら情報を集め、陽子を待っていたのだという。再び2人旅となった陽子たちは、雁国で暮らす海客「壁落人」を訪ね、そこで陽子が胎果であることを知る。同時にケイキとは慶国の麒麟であり、景麒が「主」と呼ぶならば陽子は「景王」であると告げられる。日本に戻るのか、景王になるのかの選択を迫られる陽子であったが、延王の助力を受け、偽王・舒栄を討つことを決意する。
風の海 迷宮の岸
蓬山の捨身木に戴の麒麟の卵果・泰果が実り、母親代わりとなる女怪が生まれ、蓬山は麒麟の誕生を待っていた。が、突如襲来した蝕に巻き込まれ、泰果が流されてしまった。それから10年後、延麒によって泰麒は蓬莱で発見され、廉麟の助けを受け、女怪の白汕子が連れ戻すことに成功する。普通の人間として育った泰麒は、最初こそ戸惑うものの、程なく蓬山の生活に慣れ始める。だが、たまたま蓬山に滞在していた景麒から「麒麟は転変する」と知らされ、生まれた時から人間の姿で今も転変できない自分は「麒麟の出来そこない」ではないかと思い悩む。泰麒を泣かせたことで女仙から責められた景麒は、その後泰麒に麒麟の能力や役割を伝授していくが、自然に出来るようになる転変の仕方については、ついに教えることが出来なかった。同じ麒麟として慕った景麒が慶国に去り、麒麟としての自覚を持てないまま、ついに戴国に麒麟旗が掲げられる。泰果失踪により長年王不在が続いていた戴国の民は喜び、昇山者が続々と先を競って蓬山に集ってくる。
天啓が何なのか判らないながらも女仙の付き添いで昇山者と対面する泰麒は、騎獣が縁で承州師将軍の李斎と知り合う。また、昇山者同士の喧嘩で出合った禁軍左軍将軍の驍宗には、恐怖に似たものを感じる。その後も度々李斎の下を訪れ、驍宗とも会話を交わすようになる。そして彼らが蓬山を去る間際には、一緒に騎獣狩りに行くほどの仲になっていた。女仙の反対を押し切って行われた騎獣狩りの最中、李斎が見つけた洞窟に入った三人だが、泰麒が嫌な胸騒ぎを感じた直後、内部に潜んでいた妖魔に襲撃される。李斎が囚われ、驍宗も弾き飛ばされれ、泰麒は一人で強大な妖魔と対峙する。そしてついに折伏に成功、初めての使令に下す。そして驍宗が蓬山を去る日が訪れる。驍宗に感じる感覚に戸惑いながら、離れたくないと思う感情が抑えきれずに走り出す泰麒の姿は、燐光を放って夜を駆け上がっていく漆黒の獣と化していた。
東の海神 西の滄海
延王・尚隆、延麒・六太は共に胎果であり、蓬莱で生まれ育った。六太は戦乱の中で親に捨てられた経緯から国を統治する者の存在を嫌い、蓬山に帰還した後も王を選べず、蓬莱へと戻ってしまう。蓬莱でたどり着いた滅亡寸前の小国の当主が小松三郎尚隆であった。会った瞬間に王気を感じた六太であったが、前述の理由により誓約を交わすことはなかった。しかし、命を懸けて民を守ろうとする姿勢に自らの理想を重ね、絶体絶命の尚隆を助け、延王として十二国へと連れ帰った。それから20年後、延国は荒れた荒野から緑の大地へと復興を遂げていた。しかし、元州では梟王時代に破壊された漉水の堤が復旧されず、謀反の動きがあるという情報があった。ある日、六太の古い親友である“駁更夜”と名乗る少年が玄英宮を訪れることから事態は進展する。更夜は六太を元州城へと連れ去り、元州の令尹・斡由は六太に「漉水の堤」を名目として「上帝位の新設」を奏上した。権力者の存在に否定的な六太はこれを拒否し、牧伯の驪媚と共に元州城に監禁されてしまう。尚隆のもとへも同様の要求が伝えられたがこれを拒否すると、成笙を元州に派遣し、道中で民を募って漉水の対岸に堤を築くよう指示する。対岸にのみ堤を築かれることに危機を覚えた斡由は州師に対岸の堤を切るよう指示、州師と民の戦いとなり王師が民を守るという、「民のために堤を」を掲げる斡由にとっては皮肉な構図になってしまう。一方、驪媚の決死の行動によって六太は自由の身となるが、地下迷宮に迷い込んでしまう。六太はそこで先の元州候・元魁と遭遇し、斡由の人となりを知ることとなる。そして、斡由は民のためにならないと確信する。六太は斡由と対峙し自分の考えを伝えるが、斡由は否を家臣の白沢や更夜へと試みる。しかし、尚隆によって全てを断罪され、怒りから斡由は尚隆に斬りかかるが、最期は六太の使令によって瀕死の重症を負い、尚隆に介錯され絶命する。
風の万里 黎明の空
陽子が景王となって1年、玉座にありながら靖共ら官吏の顔色を伺う自らの姿に苦悩を感じていた。この世界の理も、国情も知らない自分に憤りを感じ、自ら市井に降りることを決意する。景麒の勧めにより遠甫という老人のもとで理を学ぶこととなるが、里家が襲われ遠甫がさらわれたことから虎嘯らと出会い、和州の乱へと繋がっていく。大木鈴はその100年ほど前に蓬莱から流されてきた海客である。長く才国の飛仙・梨耀から執拗な虐めを受け続けていたが、決死の覚悟で采王に申し立て自由の身となった。女性の海客の王に興味を持ち慶国を目指す道中で清秀と出会い、妖魔から受けた怪我で衰弱していく彼を支え共に慶国にたどり着くが、彼は慶国和州止水郷で郷長・昇紘に轢殺されてしまう。その後虎嘯らと出会い、打倒昇紘の郎党に加わることとなる。祥瓊は先の芳国の公主であったが、謀反によりその地位を失い、里家での貧しい暮らしや恭国での屈辱的な仕打ちが耐えられず出奔。自分と同じ年頃で王宮に入った景王を妬み、逆恨みし、簒奪してやろうと慶国を目指していたが、道中で楽俊と出会ったことで考えを改めた。慶国の実情を知り、桓?たちと出会った祥瓊は、呀峰討伐、和州の乱に身を投じることとなる。陽子、虎嘯、鈴らは打倒昇紘を掲げ郷城へと乗り込む。郷城への突入は成功したが、呀峰は昇紘を庇うため州師を派遣する。州師相手では圧倒的に勢力の劣る虎嘯らであったが、桓?・祥瓊らの加勢により戦況は一転する。しかし、続いて派遣されたのは王直属の禁軍であった。呀峰もまた靖共に庇われていたのである。王師は攻めてこないものの、膠着状態となる。陽子は鈴、祥瓊の話を聞き、王としての責任を確信すると共に、自信を持つのであった。
図南の翼
猟尸師を自称する朱氏の頑丘は金剛山の麓、恭国乾の町の宿屋で1人の少女と出会う。少女の名は珠晶、恭国首都連檣の商家の娘で弱冠12才。無謀なまでの威勢のよさを見せる珠晶は昇山すると言い、そのための道案内として黄海に慣れた頑丘を雇うと提案する。安闔日を迎え、珠晶と頑丘は令乾門から黄海に入る。珠晶が旅の途中で一度出合った青年・利広とも再会し、他の昇山者と共に蓬山を目指すことになる。旅が進むにつれ、頑丘や近迫ら黄海に慣れた者たちは、この旅が都合よすぎると気づいていた。妖魔の襲撃が少なく、かつ安全に進むために効率がよく、その被害自体も少なかったからである。彼らはこの一行の中に「鵬(王となるべき人物)」がいると噂するようになっていた。蓬山への道中に強大な妖魔が住み着いていることが分かり、頑丘らは森の中を迂回することを提案するが、室季和を筆頭に一部の昇山者はそのまま進むことを選ぶ。頑丘と喧嘩別れした珠晶は季和と行動を共にすることにするが、妖魔の襲撃に恐れをなした季和や騎乗の者達は徒歩の随従や荷物を捨て去り、一目散に逃げてしまう。季和の馬車に同乗していた珠晶は、そのまま逃げることより残された随従と合流することを選んだ。命からがら黄朱たち一行と再合流した季和と逃げてきた者から事情を聞いた頑丘・近迫・利広らは、追ってくるであろう妖魔から逃れる蓬山への旅を急ぐことと、危険を冒して珠晶や残された人々を救うことの苦しい二者択一を迫られる。結局、頑丘と利広が珠晶の救出に向かい、残りの昇山者は妖魔から逃れるために先を急ぐことになった。一方、珠晶は取り残された人々と合流を果たし、協力して妖魔を倒すことを試みるが、珠晶は妖魔の最後に巻き込まれる形で行方不明になってしまい、その直後に頑丘らが到着するのであった。1人はぐれた珠晶は何とか自力で元の場所に戻ろうとするも、自身の位置を完全に見失い、挙句に人妖と遭遇して窮地に陥る。だが珠晶を探すために留まった頑丘と利広に発見され、間一髪で救われる。しかしその際に頑丘は重症を負い、血の匂いに妖魔が集ってくることが予想されるため、利広と珠晶に先に行くよう指示する。しかし珠晶は頑なに拒否し、利広のみが剛氏に救援を求めるためその場を離れた。乗騎の駮を犠牲にしてまで逃げようとした頑丘・珠晶は、駮共々犬狼真君に救われる。真君と別れたところで利広と再会、更にそれを追うようにして30余騎の集団が突如として現れ、その中には蓬山に居るはずの女仙達に混じって、妖魔に跨り金の髪を靡かせる男の姿があった。
黄昏の岸 暁の天
泰王・驍宗が登極して半年が経過した。先王の時代より驍宗は優秀な部下を有しており、国府の中央は信の厚い人物で固められ、国政は順調であった。その中、文州で乱が勃発する。もとより内乱の多い土地柄であり別段不自然なことではなく、驍宗ゆかりの轍囲に驍宗が出兵することも不自然ではなかった。驍宗を心配する泰麒は、ただ2つの使令を驍宗のもとに差し向けるが、そこで謀反が起こったのである。待ち伏せを受けた驍宗は行方知れずとなり、泰麒は角を失い鳴蝕で蓬莱へ渡ってしまった。それから7年の月日が流れた。その間に謀反の首謀者と思われる阿選が権力を握り、驍宗の臣下は次々と排除され、李斎も罪人として追われていた。追い詰められた李斎は最後の手段として、胎果で登極したばかりの景王を唆し、泰王を救出させるため慶国へ向かうことを決意する。和州の乱から1年、慶国は新王のもと安定を取り戻していた。ある午後、首都・堯天の東の空に1つの影が現れ、金波宮の禁門へと舞い降りた。それは天馬に乗った女性で、戴国瑞州師将軍の李斎と名乗り、景王に奏上したいことがあると平伏した。?人の対応に業を煮やした李斎は強行突破を試みるが、既に満身創痍の状態であった。大僕の虎嘯に連れられ、泰王・泰麒共に健在であり、助力を願うことを伝えて倒れこんでしまった。李斎は右腕を失ったものの、一命を取り留めた。陽子は雁国主従に協力を仰ぎ、どのような助力が可能かを相談し、陽子はその席で「十二国#覿面の罪|覿面の罪」を知る。各国が泰麒捜索に協力する策を練るが、前例がなく前述の罪に当たる危険性もあり、六太と陽子は碧霞玄君に相談を持ちかけた。その結果「各国が協力して泰麒を捜索、帰還を助けることは理に反しない」であった。これにより七麒麟が協力して泰麒捜索を行うこととなる。蓬莱で泰麒を見つけたのは、奇しくも7年前の帰還に協力した廉麟であった。すでに麒麟としての力をほとんど失っているため、7年前のように呉剛環蛇を用いることは出来ず、延王自ら出迎えることとなる。これまでの報告と今後の相談のため、六太と陽子は自ら志願した李斎と共に、再度碧霞玄君を尋ねる。玄君は泰麒が角を失っているという見解を示し、治療が必要ならば協力することを約束した。翌日、大きな蝕と共に延王は虚海を渡った。泰麒を一時的に仙に任じ、連れ戻すことに成功したが、泰麒は角を失っていることで力が薄れ、また汕子と傲濫の行いにより穢れていた。李斎・陽子・尚隆は泰麒を連れ蓬山を訪れた。あまりの惨状に玄君の手には負えず、西王母により清められるが角は再生されることはなかった。泰麒は金波宮に戻ってしばらくの後に眼を覚ます。六太と景麒はかつての姿より成長している泰麒の姿に困惑しつつも帰還を喜んだ。陽子も蓬莱で同じ時を過ごした泰麒との対話を喜んだが、その時内宰と?人が大逆を謀るも景麒の使令により事なきをえる。しかし、自分の存在が慶国に少なからず負担となっていると悟った泰麒は、李斎と共に戴国へ戻ることを決意する。
華胥の幽夢
: 驍宗の登極間もない戴国。泰麟は帰還の際のお礼を兼ねて、使節として漣国を訪れることになる。
: 泰麟ら一行は、半月の行程を経て漣国重嶺へ辿り着く。後宮まで招き入れられたことに泰麟らは戸惑うが、そこに畑を見つけて今度は驚いた。聞くとその畑を管理しているのは鴨世卓、廉王であった。蓬莱から帰還して日が浅く、政治のことも分からず戴国での自分の存在に悩んでいた泰麟であったが、廉王との対話を通じて「お役目」と「お仕事」の違い、そして麒麟はそこにいることで「お役目」を果たしていると教えられる。
: 芳国恵州州侯の月渓は、諸侯を束ね峯王・仲韃を討った。次の峯王が立つまでの仮王として月渓を推す声は強かったが、当の月渓は頑なにそれを拒み、恵州城に戻ってしまった。
: ある日、慶国から青辛と名乗る使いが、景王から恵侯宛の書状を届ける。しかし、国に宛てた書状を、一州侯に過ぎない自分が受け取るわけにはいかないとこれを拒む。仕方なく冢宰にこれを預け、次いで一通の恵侯宛の書状を差し出す。書状の差出人は慶国下官、名を孫昭、先の芳国公主であった。それを知ってもなお受け取りを拒む月渓であったが、青辛の助言を受け、仮王となる決意を固め、書状を受け取るのであった。
: 陽子と楽俊、かつて共に旅をした2人は、全く違う生活を送り、青鳥で現状を伝え合っていた。
: 陽子は楽俊に「官吏とも問題がなく〜」と伝えていたが、実際は問題が起こるほど意見も出来ていない状態であった。楽俊は「生徒も教師も皆良くしてくれる」と伝えていたが、実際は半獣であることから苦労が耐えない生活を強いられていた。そんな嘘は互いに理解しており、それでもなお励まし合う仲となっていた。
: 華胥華朶、それは才国の宝重であり、枕辺に挿して眠ることで国のあるべき姿を見せるという。
: 国政に迷う采王・砥尚は、この宝重を用いて国のあるべき姿を理解する。砥尚はわずか8才の采麟にこの宝重を授け、理想の世界に近づいていく様を見せることを約束する。しかし、采麟の見る国と砥尚の作ろうとする国は近づくことは1度としてなく、ついには采麟は失道してしまう。砥尚の思い描く世界は、国として到底成立するはずのないものであった。朱夏は、華胥華朶の本来の効果を悟るのであった。砥尚は自らの罪を認め、「責難は成事にあらず」との遺言を残し禅譲するのであった。
: 柳国は現劉王による厳格な法治体制の下で、安定した治世が120年続いていた。この柳国が傾きつつあるという。
: その噂に引き寄せられ、利広と風漢は柳国首都・芝草で30年ぶりに再会した。この2人が出会うのは、いつも傾きかけた国であるという。2人は酒を酌み交わしつつ語り合い、それぞれの国へと戻っていった。
シリーズ全体の構成
作品一覧
新潮文庫刊行の『魔性の子』以外は、全て講談社X文庫ホワイトハートおよび講談社文庫。ホワイトハート版のイラストは山田章博が担当。講談社文庫版の装丁は菊池信義(イラストなし)。元々『図南の翼』まではホワイトハート版のみで刊行されていたが、後に講談社文庫からも刊行されるようになり、『黄昏の岸 曉の天』以降は講談社文庫版が先行リリースされている。* 『魔性の子』(日本を舞台にした外伝。新潮文庫)
「華胥」(登場国:才) (『メフィスト (文芸誌)|メフィスト』2001年5月増刊号の掲載作品を改稿したもの)
「冬栄」(登場国:戴、漣)(『IN☆POCKET』2001年4月号の掲載作品を改稿したもの)
「書簡」(登場国:慶、雁)(同人誌「中庭同盟」の掲載作品を改稿したもの)
「帰山」(登場国:柳、奏)(同人誌「麒麟都市 」の掲載作品を改稿したもの)
「乗月」(登場国:芳、恭、慶)(同人誌「中庭同盟」の掲載作品「函丈」を改稿したもの)
なお、同人誌掲載作品については、短編集の後書きには同人誌に掲載されたことを記さず、「未定稿をもとにした書き下ろし」であるとされている。
講談社文庫版とホワイトハート版との間には、設定やストーリーの違いなどは存在しない。両者の間にある違いは次の通りである。
以上の違いがあるため、ホワイトハート版の方がページ数が若干多くなっており、『風の海 迷宮の岸』と『黄昏の岸 曉の天』では講談社文庫版では1冊になっているものがホワイトハート版では上巻・下巻の2冊になっている。
本編・外伝・番外編
本シリーズは、同一の世界設定の中で作品ごとに別の国が舞台になって別の主人公がおり、執筆順と作品内での時間軸が前後する形でストーリーが展開されている。ホワイトハート版の後書きで、『月の影 影の海』が、「『魔性の子』の続編であり、本編である。」とされているのに対して、『東の海神 西の滄海』が、「今回は番外編という気分で書き始めた」、『図南の翼』が「今回も番外編」とされているのを見ると、『月の影 影の海』から始まり『風の万里 黎明の空』を経て『黄昏の岸 曉の天』に繋がる中嶋陽子が主人公となっている物語と『風の海 迷宮の岸』から始まって『黄昏の岸 曉の天』に繋がる高里要を主人公とした十二国での物語が全体の本編を構成し、これらに登場する人物の過去を描く『東の海神 西の滄海』や『図南の翼』が番外編、一連の物語を反対側の世界から描いた『魔性の子』が外伝として存在し、全体としてシリーズを構成していると考えられる。
時系列
作品の刊行順とストーリーの時系列は異なっており、時系列で並べ替えると以下の順になる(回想シーンなどを除く)。なお括弧内は初出刊行年。#『東の海神 西の滄海』(1994年)・・・約500年前
シリーズ展開の特徴
本シリーズの展開経過は次のような特徴を持っている。
: ライトノベルで始まった人気シリーズの場合、最初に本編が刊行され、本編の刊行が進み人気が出てくるととともに外伝などが出されるようになるのが一般的であるが、本シリーズの場合は外伝が先に新潮社という別の出版社の一般向けレーベルの文庫で1冊だけ刊行され、その後本編が講談社のライトノベル文庫で刊行されるという特異な経過をたどってシリーズ展開された。
: シリーズものとして展開される作品の場合、通常は第1作からシリーズものであることもシリーズ名も明記して刊行されるが、本シリーズの場合、ホワイトハートで刊行された最初の数冊はシリーズものであることすら明記せずに刊行されており、後述のとおりシリーズ名がついたのもずっと後になってからである。
: 本編が数作刊行され、ホワイトハートでの人気シリーズとなってから様々な形で書評に取り上げられたが、その中に、「本シリーズは一般の成人が読むのに十分ふさわしい内容を持っているが、それがライトノベルの文庫から出されていることだけを理由として読まずに避けられているとしたらもったいない。」といった趣旨のものがあり、当時多くの作家・評論家らによって同趣旨の書評が書かれたことから、同じ出版社の一般向けレーベルの文庫から刊行されることになり、これによって一般向けの知名度が大きく上昇することになった。当時の書評のうち、単行本に収録されたため現在でも入手が容易なものとしては新井素子による「書評を書く人は苦労してます」(『小説中公』に掲載、のち「素子の読書あらかると」(2000年11月25日中央公論新社発行 ISBN 4-12-003078-4 2005年1月25日中公文庫 ISBN 4-12-204472-3 )に収録。)などがある。
: 著者自らが本シリーズの外伝や番外編にあたる作品を入れた同人誌を発行するという同人活動を行っていた。それらの作品の一部は後に文庫に収録されている。またそれとは別に一般の同人作家による本作を題材とした作品も数多く作成され、その中の比較的評価の高い作品を集めた書籍が作られて一般の書店で売られるまでになった。
シリーズ化とその名称
現在、このシリーズは公式に「十二国記」と呼ばれており、そのことは表紙・カバー等にも明記されているが、当初このような表記はされていなかった。1991年9月に出版された『魔性の子』では出版社が異なることもあってか、シリーズものであること自体明らかにはされていなかった。「十二国記」という呼び方の元になった、この作品世界に12の国が存在するという事実が明らかになったのは1992年に出版された『月の影 影の海』においてであるが、その下巻の後書きでも「この作品は『魔性の子』の続編であり、本編である」とされてはいるが、今後も続くシリーズものであることは明らかにされていない。1993年に出版された『風の海 迷宮の岸』の後書きにおいて初めて「シリーズのつもりで書いている」ことは明らかにされたものの、シリーズとしての名称は特に明らかにされてはいなかった。しかし早い時期からこのシリーズはファンによって「十二国」または「十二国記」と呼ばれており、1994年に出版された『東の海神 西の滄海』の後書きでも著者は多くのファンがこのシリーズのことを「十二国」と呼んでいることを知っているのみならず、著者自身が編集者との打ち合わせなどでもこのシリーズのことを「十二国」と呼んでいることを語っている。それにもかかわらず、「十二国」あるいは「十二国記」という名称はあくまで便宜上のものであるとして「このシリーズには名前がありません」と明記されていた。そしてその理由は著者により「この作品ではこの世界の十二の国全部が描かれているわけではないし、今後も十二国全てを描く予定は無いので十二国記と呼ぶのはある意味嘘になるから。」であると説明されていた。1997年6月17日にCDブック『東の海神 西の滄海』がリリースされたときには付属のブックレットに収録された書下し小説『漂舶』に「十二国記外伝」と明記された。その後長い中断期間を経て講談社文庫版が出版されるころには「十二国記」が著者・出版社も認めた正式なシリーズの名称として表紙・カバー等に明記されるようになっていた。このように方針が変更された理由は編集部から要望があったためとのことである「ダ・ヴィンチ」2003年7月号の著者インタビュー。なお、ホワイトハート版では上記の通り当初はシリーズ名の表記は無かったが、「十二国記」が正式なシリーズ名となって以後に重版されたものについては表紙・カバー等に「十二国記」がシリーズ名として明記されるようになっている。また正式に「十二国記」と呼ばれるようになる前には、文庫の帯などには出版社によって「12の国の物語」と記載されていた。
今後の執筆予定
著者がインタビューにおいて「十二国記の本編はあと二か三作くらい。外伝は希望があれば書きます」と発言。
著者がインタビューにおいて「一連の事件についてはあと一作書けば決着する。」と発言。
アニメ
日本放送協会|NHKNHK衛星第2テレビジョン|BS2の衛星アニメ劇場枠内で放送され、後にNHK教育テレビジョン|教育テレビやNHKデジタル衛星ハイビジョン|衛星ハイビジョンでも放送された。BS2初回の放送期間は以下の通り。*火曜18:00枠
2002年4月9日〜7月16日 月の影 影の海(1〜14話)
2002年9月3日〜10月15日 風の海 迷宮の岸(15〜21話)
2002年10月22日 書簡(22話)
2002年10月29日〜2003年3月11日 風の万里 黎明の空(23〜39話)
2003年7月5日 乗月(40話)
2003年7月26日〜8月30日 東の海神 西の滄海(41〜45話)2002年7月23日〜8月27日、2003年3月18日・25日は再放送、また2003年4月5日〜6月28日まで「十二国記の世界」と題された全13回の総集編として再編集された特別番組が放送されている。また同作品は2006年BS夏休みアニメ特選枠内にて一部放送した。当初は全39話とされ、2003年3月に第二シリーズの放送が発表されたが、45話で一旦終了となった。NHKの公式発表では、その理由として原作が未完であるためキャラクターを生き生きと描きづらいこと等が挙げられている(ただし続編制作の見通しは立っていない)。なお、脚色の會川昇が執筆し後に出版されたアニメ脚本集によれば、第二シリーズは『東の海神〜』に続いて、『図南の翼』、『黄昏の岸 暁の天』の構成で、原作未完の黄昏〜に何らかの決着を付ける事でアニメ十二国記の結末とする構想だったという。NHKで放送される前年の2001年に一旦WOWOWでアニメ化の企画が立てられたが実現しなかった。月の影〜の脚本はその頃に書かれたものであるという。本作品の大きな特徴の一つとして、放映当時に中堅若手の実力派やベテラン声優が端役に至るまで起用された事が挙げられる。主役である中嶋陽子役の久川綾の声の熱演に加え、それまで少女の声を演じることが多かった釘宮理恵は泰麒の声の演技で少年役という新境地を開いた。また、杉本優香役の石津彩は舞台をメインとする俳優であったが、その存在感は際立っていた。日本のみならず、台湾、中国、アメリカなどでも放映され、人気を博している。
原作との相違
内容は大筋で原作に準拠しているが、小説とアニメという表現方法の違いなどから、一部プロットの変更やオリジナルの設定も含まれている。また、作品中に登場する漢字には金文が用いられている。この會川の脚色は原作と違った設定や登場人物も登場し、賛否両論を巻き起こした。過去に他作品で原作の基本設定すら改編されたアニメを多く見てきたアニメファンは総じてアニメ版を評価したが、古くからの原作ファンの中にはアニメ版を毛嫌いし「十二国記をネタにしたただの同人アニメ」という見方をするという、ファンの二極化が起きている。アニメ脚本集には、「原作とアニメの最も大きなストーリー上の相違点である「月の影 影の海」の冒頭部で十二国に渡って来る人数が1人でないことはもともと原作者が小説を発表する前の構想に由来するものである」とか、原作中では特に名前を付けられていなかった人物等について名前が明らかにされていたり、使令の名称や種族名なども原作では未設定であったものが設定されているのだが、これについて「原作に登場しない固有名詞は全て原作者に決めて貰っている」といった記述がある。このほかに脚本作成時に『黄昏の岸 曉の天』が未刊であったため、そこで初めて明らかになった事柄については矛盾することになってしまったものもあるといった記述もある。21話風の海 迷宮の岸 転章に於いて、十二国の王と麒麟が紹介された(アニメ未登場者はシルエットで登場)。これによれば、原作には今のところ登場していない舜極国の王は徇王(しゅんおう)、麒麟は徇麒(しゅんき)とされている。
放送作品
一章〜十二章 (第1話-第12話)2002年4月9日〜7月2日
終章 (第13話)2002年7月9日
転章 (第14話)2002年7月16日
一章〜五章 (第15話-第19話)2002年9月3日〜10月1日
終章 (第20話)2002年10月8日
転章 (第21話)2002年10月15日
一章〜八章 (第23話-第30話)2002年10月29日〜12月17日
転章 (第31話)2003年1月7日
九章〜十五章 (第32話-第38話)2003年1月14日〜3月4日
終章 (第39話)2003年3月11日
一章〜三章 (第41話-第43話)2003年7月26日〜8月16日
終章 (第44話)2003年8月23日
転章 (第45話)2003年8月30日
日付は初回放送日2002年7月23日〜8月27日および2003年3月18日・25日は再放送2003年4月5日〜6月28日は「十二国記の世界」(第1回〜第13回)再放送 - 2007年1月9日〜7月23日:毎週月曜24:25〜24:50、7月30日〜:毎週月曜24:00〜24:50(2話連続放送)
声の出演
月の影 影の海
風の海 迷宮の岸
風の万里 黎明の空
東の海神 西の滄海
関連商品
書籍
原作
魔性の子 (1991年9月25日、新潮社) ISBN 4101240213
月の影 影の海(上) (1992年6月20日、講談社) ISBN 4-06-255071-7
月の影 影の海(下) (1992年7月20日、講談社) ISBN 4-06-255072-5
風の海 迷宮の岸(上) (1993年3月20日、講談社) ISBN 4-06-255114-4
風の海 迷宮の岸(下) (1993年4月20日、講談社) ISBN 4-06-255120-9
東の海神 西の滄海 (1994年6月5日、講談社) ISBN 4-06-255168-3
風の万里 黎明の空(上) (1994年8月5日、講談社) ISBN 4-06-255175-6
風の万里 黎明の空(下) (1994年9月5日、講談社) ISBN 4-06-255178-0
図南の翼 (1996年2月5日、講談社) ISBN 4-06-255229-9
黄昏の岸 暁の天(上) (2001年5月15日、講談社) ISBN 4-06-255546-8
黄昏の岸 暁の天(下) (2001年5月15日、講談社) ISBN 4-06-255550-6
華胥の幽夢 (2001年9月5日、講談社) ISBN 4-06-255573-5
月の影 影の海(上) (2000年1月15日、講談社) ISBN 4-06-264773-7
月の影 影の海(下) (2000年1月15日、講談社) ISBN 4-06-264774-5
風の海 迷宮の岸 (2000年4月15日、講談社) ISBN 4-06-264833-4
東の海神 西の滄海 (2000年7月15日、講談社) ISBN 4-06-264834-2
図南の翼 (2001年1月15日、講談社) ISBN 4-06-273052-9
風の万里 黎明の空(上) (2000年10月15日、講談社) ISBN 4-06-264998-5
風の万里 黎明の空(下) (2000年10月15日、講談社) ISBN 4-06-264999-3
黄昏の岸 暁の天 (2001年4月15日、講談社) ISBN 4-06-273130-4
華胥の幽夢 (2001年7月15日、講談社) ISBN 4-06-273204-1
アニメ関連本
アニメKC
十二国記公式アニメガイド KCデラックス(2004年10月13日、講談社) ISBN 4063349233アニメ脚本集
CDドラマ
尚隆 - 梁田清之
六太 - 山口勝平
更夜 - 石田彰
斡由 - 松本保典
驪媚 - 折笠愛
朱衡 - 子安武人
帷湍 - 関智一
成笙 - 三木眞一郎
第一章八麒麟 第二章姉妹王 第三章地に獣
アニメ版の外伝に当たるオリジナルストーリーである。
DVD
月の影 影の海1 (第1話、第2話)
月の影 影の海2 (第3話、第4話)
月の影 影の海3 (第5話-第7話)
月の影 影の海4 (第8話-第10話)
月の影 影の海5 (第11話-第13話)
月の影 影の海総集編 「十二国記の世界 月の影 影の海編」
風の海 迷宮の岸1 (第15話-第17話)
風の海 迷宮の岸2 (第18話-第20話)
東の海神 西の滄海1 (第40話-第42話)
東の海神 西の滄海2 (第43話-第45話)
転章 (第14話、第21話)
風の海 迷宮の岸総集編 「十二国記の世界 風の海 迷宮の岸編」
風の万里 黎明の空1 (第22話-第24話)
風の万里 黎明の空2 (第25話-第27話)
風の万里 黎明の空3 (第28話-第30話)
風の万里 黎明の空4 (第31話-第33話)
風の万里 黎明の空5 (第34話-第36話)
風の万里 黎明の空6 (第37話-第39話)
風の万里 黎明の空総集編 「十二国記の世界 風の万里 黎明の空編」
ゲーム
PS2版ゲーム2作が発売されている。いずれも制作コナミコンピュータエンタテインメントジャパン、発売元コナミ。
PC版オンラインゲームが1作発売されていた。発売元はアスミック・エースエンタテインメント。
演劇
1997年・2000年に女性だけの劇団として知られる「劇団てぃんか〜べる」が『東の海神 西の滄海』を上演、好評を博した。
関連
『十二国記』の構想のきっかけとなった作品。1998年発行の『銀河英雄伝説9 回天篇』徳間文庫での小野不由美の解説による。
『十二国記』における独特の漢字の使い方やルビの振り方はこの作品の影響である。ホワイトハート版『風の万里 黎明の空』の後書きによる。
政治色が強い中国風ファンタジーという点で比較されることがある。NHK衛星第2テレビジョンの衛星アニメ劇場という、本作品と同じ枠でアニメ化されている。
脚注
外部リンク
「赤子鳳声」(講談社、総合ヴィジョン、ぴえろ、ビクターエンターテイメント、ポニーキャニオンによる共同運営の公式サイト)
NHKの公式サイト(NHKアニメワールド)
小野不由美の異世界ファンタジー『十二国記』(講談社BOOK倶楽部の公式サイト)
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